なべさんの真空管オーディオ

自作真空管アンプを中心としたオーディオのブログ

ロシアと真空管

チャイコフスキー交響曲2番は“小ロシア”というタイトルが付いている。ところがマゼールピッツバーグ響によるCD(80年代のテラーク盤)では「ウクライナ」というタイトルになっていた。こういうタイトルの付け方は初めてじゃないだろうか。小ロシアという言い方は、卑下したような言い方であるとのことだが、現在そのウクライナがロシアと残念ながら戦闘状態に入っている。

ちなみにこのウクライナホロビッツスクリャービンプロコフィエフなど有名音楽家の生誕地であるし、地名を名乗ったバレエ団や歌劇場もある。

 

これまでのところ、概ね悪いのは独立した一国に対して武力侵攻したロシアであるといえる。ロシアの情報統制は前時代的で無理がある。もうすぐ国内で化けの皮が剥がれボロボロになりそうだ。一方のウクライナのゼレンスキー大統領は、情報戦略に長けており、西側世界をうまく味方につけているようだ。しかし悪はロシア、善はウクライナといった単純な二元論に陥って短絡的な判断をするのは今のところ禁物と思う。

 

さて、各国の厳しい経済制裁によりロシア国内が混乱しおり、ロシア側が自国の真空管を出荷しないと言っているとの噂もある。でも、このままでは出荷しようにも工場が稼働できず、生産できない状態に陥ってしまうのではないだろうか。もし一度でもそうなってしまうと、事態が収集しても工場は永久に生産不能、なんてことになりかねない。

ロシア製の球は、ソ連時代の軍事物資の技術が活きており、C国のそれよりも品質が高いといわれる。確かに私はキットに付いていたUV-845以外、C国製品は使用していないし、今後も買うつもりは全くない。品質は昔より高くなったらしいが、それなら例えばウエスタンエレクトリックに似せたロゴを付けるなどせずに、堂々とビンテージ品以上の現代管ですよ、と胸を張って商売すればよいではないか。相変わらずの偽物天国ぶりであるのが気に入らない。

 

まぁ、真空管なんてロシアからの輸入品目の中では微々たるものであろうが、このままではそのうちアキバでも値上げや品切れが発生し、キットにも影響が出るだろう。

そうなると現行品を購入する場合、チェコ製とスロバキア製になる。そうだ、もう一国、300Bならば日本の高槻電器工業があるではないか!

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上の写真は旧ソ連のレギュレータ管 6C33C-B(国外に対してはEC33Cという名称にしていた.なおCCCPはエスエスエスエルと読む)