なべさんの真空管オーディオ

自作真空管アンプを中心としたオーディオのブログ

6CA7pp 球の交換

昨年、ヤフオクで入手したGEの6CA7をこれまでメインで使ってきたEL34ppへ差し換えた。このアンプ、’90年ごろにシーメンスの球を使って作成したものである。その当時はシーメンスがまだ安く入手できたので作ってみたわけだが、今では4本も揃った物は殆ど入手できない状態だ。それが2005年にダメになったのでJJ製(スロバキア)に換えたのであったが、7年程で1本に空気が入ってスパーク事故。アキバのアポロ電子(http://apollodenshi.o.oo7.jp/)でロシア製タンソルに交換した。

アポロ電子は主な出力管について、その場でシングルアンプを使って球を差し換えて聴かせてくれるので、音や状態を確認できて有り難い。その日はJJとロシアのタンソルとを比べたのだが、ハッキリいってシングルアンプだとJJの方がまともな音であった。しかしJJは整流管のトラブルも過去にあり、長期信頼性が?なので却下。プッシュプルなら、かなり無個性化するから大丈夫であろうとタンソルを選んでみたのである。確かにロシア製に多いドライさは少しあるものの、この球にトラブルは全く発生しなかった。

測定中の6CA7pp

カップリングには既に製造中止となったEROの青いコンデンサを使っている

今日、球を交換し裏蓋を外してバイアス調整。球の安定に時間がかかるので1時間かけて念入りに調整した。

なお、音の方は分離・定位が良く見通しがきくものの、刺々しさは感じられず、幾分大人しめで滑らかである。そして大型の出力トランスを使用したせいか、他の小型アンプに比べて余裕のある鳴りっぷりである。やはり、3Wのパワーアンプでも90dBのスピーカーは鳴らせるのであるが、それでも真空管式で10~20Wの出力は欲しいものだと思った。ちなみにこのアンプ、詳しい測定はしていないが、40W程度の出力はあると思われる。