なべさんの真空管オーディオ

自作真空管アンプを中心としたオーディオのブログ

CDプレーヤー遍歴(2)

そのヤマハCD-S1000、まずSACDが読めないことが多い。更に何曲かかけていると、どんどん読み込めなくなっていくみたいだった。またリモコンで曲を飛ばすと、ディスクによって差はあるが、パチッと激しいノイズが出る。ミュートのタイミングが狂っているようだ。修理に出して帰ってきたものの、使ってみたら当初と殆ど変わっていない。ドライブ自体を交換したと明細に書いてあったけれど、近頃の複雑なメカトロニクスはどこが故障しているのか見極めにくくなってしまっているのだろう。そういえば一眼デジカメの場合も似たような故障があった。EOSのシャッターユニットを交換したと修理票に記載があったけれど、それでも時折おかしくなるので完治していない。で、そのヤマハのプレーヤーは、即刻お払い箱とした。

そんなころアキバのヨドバシをふらついて、ラックスマンから来ていた店員に事情を話したところ、今度そのノイズが出るディスクを持ってきて下さいというので、また店を訪ね、最も曲を飛ばしたときに大きなノイズが出た輸入盤SACDをその店員の下でかけてもらった。もちろんノイズなんか出やしないさ、ついこの間までマランツSA8400で普通に聴いていたものである。結局、その店員の勧めでラックスマンのD-05uをその場で買ってしまったのである。他とは全然違いますよー、と言っていたけれど、そう言うのはラックスマンから来ている人なのだから当然である。それにしても敢えて名指しするが、ヤマハの音響機器の品質管理は、てんでなってない!

初めてCDプレーヤーを買ってから二十数年が経ち、その間にアンプやスピーカーもグレードアップしたので、10万円クラスのプレーヤーでは、もはやアンバランスになっていたのであろう。少々お高いがD-05uは満足のいく音質であり、このまま使い続けるつもりでいた。

その後、引っ越しに伴い防音工事を行い、狭いながらも音響特性の揃った部屋を手に入れると更なるグレードを求めたい、という悪い癖が出てしまった。音の発信元、出発点なので音質が良いに越したことは無いのであるが。そして、とうとうラックスマンの新型、旗艦モデルのD-10Xを買ってしまったわけだ。このプレーヤー、これまでの所謂ラックストーンとは異なりクリアで分解能も(これまでの同社製品と比較して)かなり高い。でもデジタル臭さは感じられず、うちの真空管システムのマッチングも良いみたいだ。誇張感がなく、ありのまま、ディスクの情報を正しく再現する傾向にある。だから飽きが来ないのである。1年以上使っている中で持っているディスクの評価がこれまでとまた違ってしまった。まぁ、今度は壊れない限り、買い替えは無いと思う。