なべさんの真空管オーディオ

自作真空管アンプを中心としたオーディオのブログ

6C33C-B OTLアンプの出力ほか計算値について

ロシア(あるいはソ連か?)より公表されている6C33C-Bのプレート特性があるので、これを元に自作のOTLアンプでの出力等を計算してみた。

①グリッド電圧のラインを目見当で、公表されている範囲を大きく超えて伸ばしてみる。

②アイドリング時の状態をプレート電圧170V、電流0.135Aということにして、そのところを通る32Ωのロードラインを引く。SEPPでは出力管の内部抵抗が1/4になるのでロードラインを4倍する。この方が線は引きやすい。

③添付した図に書いた如く諸数値を計算する。

Ep-Ip曲線と最大出力の計算



最大出力は24Wとなったが、実測だと30W程。この違いは特性曲線を無理に引き延ばしているせいだと思う。下記に入力電圧-出力の関係のグラフを挙げる。これが実測値だ。

入力-出力

またプレート損失は最大出力時にちょうど定格値の60Wになったが、実際はこれよりも大きいはずだ。半導体なら、パーン!と割れてしまうだろうが、球ならこのような状態でなら問題ない。

三極管や三結の球によるOTLではアイドリング時の設定を決めたら最大出力なんかは、あまり気にする必要はないようだ。前述のように誤差が大きくてアテにならない。

なおレギュレータ管はカソードにヒューズが内蔵されているので、最大出力の測定時には気を付けないと切れてしまう。6080なら今のところ安い球だけれど、せっかく測定してペア取りしたのがパーになるので止めた方が良いと思う。